かけ算、割り算、速度、割合の指導に『田の字表』が最も有効であることは、他ページで述べた。
ここでは、皆さんの実践研究の材料にしていただきたく、実際の練習プリントを掲載する。ここにあげたプリントは算数につまずいた中学生および小学校高学年生徒対象に作成・使用したもの。大変効率的で抜群の効果をあげた生徒もいる。
他と同様マクロは使用していない。[F9]で再計算するよう設定してある。
まず、『田の字表』に慣れる計算練習。同時に100までの数の因数分解に慣れることを目標に、九九より少し広い数まで出題対象にしてある。

応用問題。数字だけ置き換えられるようにしてあるので、文章が少し変な所がある。適当にいじってお使いいただきたい。かけ算・割り算の応用問題で『田の字表』の単位感覚、かけ算・割り算の構造がつかめれば、割合・速度の概念修得は目前。

次に「倍」の計算。倍が小数や分数になれば、割合・%なのだから、整数の「倍」計算にまずは習熟しておきたい。「倍」を「時間」に、「単位量」を「速度」に変えれば、速度と時間の関係に繋がる。

「パーセント」の計算。%を100あたりの量として教え、田の字左下に100を入れる方法もあるが、これまでの経験では
25%=0.25倍
と処理して、かけ算・割り算と同じ計算をする方がわかりやすい。値はすべて整数値、数値の易しいものと難しいもの、処理順に分けたものと混合したもの、4種。小数割り算の余地は、作れなかったので、割り算は計算用紙にやらせている。

「速さ」の計算。速度は、単位時間あたりの距離=1あたりの量だから、『田の字表』の扱いに慣れていれば、低学年のかけ算・割り算の延長として子供は簡単に理解する。いわゆる「はじき」、T字型の図式を捨てるべきだ。処理順と混合の2種。

分数倍の計算。エクセルで分数を表示するのは面倒。特に柔軟な問題入れ替えが難しいので、混合問題も順番固定。大小から計算を推定できない問題で、『田の字表』は強力な武器になる。
