割り算の練習-ダウンロード

中学生になって数学で大きくつまずく子供の多くが、かけ算九九の練習不足を抱えている。かけ算ができても、約分・割り算ができない。この部分のトレーニングで数学全体の処理能力が大きく向上する場合がある。そのために作成したプリント。新たに二桁追加。二桁になると困難が増す。特に余りが出るとき。従って、一桁、割り切れる二桁、割り切れない二桁の順に復習させてます。ファイルでは割り切れるかどうか選択するようにしてある。模範解答を作るのが面倒だった。

割り算、約分を苦手とする理由には練習不足以上のものがあるかも知れない。数学低学力者にあまりにも共通して現れるから。これについては今後もかんがえたいと思っている。

    追記)一桁割り算 改訂しました

繰り下がりのある引き算練習-ダウンロード

数学苦手な生徒の中には、引き算を苦手とする生徒が多い。縦書きの割り算でも引くたびに手が止まる。小学校低学年で引き算の基礎トレーニングができていない。その苦手意識を抱えたまま、中学校に入り、高校までやってくる。繰り下がる引き算は色々教え方があるようだが、最終的にはかけ算同様結果を丸暗記する他ない。考え方の問題ではない。小学校低学年でかけ算同様の緻密なトレーニングをしてもらいたい。プリントは縦書きにしてみた。百マスよりも、実際の縦書きに親しむ方が、1借りてくる桁数の多い引き算や割り算でも有効ではないかと思っている。

更に、必ず繰り下がりのある二桁、三桁の引き算。引き算のパターンが平等に出現するよう調整をかけた。同じく[F9]でランダムに再作問する。

縦書き引き算練習-ダウンロード

このファイルは、一番単純なプリントの作り方の例です。データ一覧表を使わず、単に乱数を調整して埋め込んだだけ。それでも一つのプリントに同じ問題が紛れ込む可能性は極めて引い。(ざっと計算して五千分の1くらい?)[F9]キーを押し続けて気に入った数値が並んだところで印刷して使っています。

因数分解1-ダウンロード

和と差から因数分解するタイプの練習です
x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
2数a,bのセットは以下のマクロを走らせて作りました。
このマクロはワークシート作成のため1回使うだけです。
こちらのファイルには安全のためマクロは附属していません。

Sub Macro1()
n = 1
For I = 1 To 8
For j = I + 1 To 9
For K = 1 To 2
For L = 1 To 2
If K = 1 Then A = I Else A = -1 * I
If L = 1 Then B =j Else B = -1 * j
Cells(n + 1, 1) = n
Cells(n + 1, 2) = A
Cells(n + 1, 3) = B
n = n + 1
Next L , K , j , I
End Sub

144個のうち難しい数値を省けば易しいセットが作れるでしょう。
乱数発生させ、20個を選び出し問題リストを作ります。
半角の+-は見づらいので全角にし、文字列として表示しています。
係数1は書かない原則も織り込まなくてはいけない。
しかし、一度作ってしまえばあとは楽。
エクセルワークシートの威力を感じていただけると思います。
解答と問題を逆にして展開の問題としても使えます。

因数分解2(襷がけ)-ダウンロード

そもそもエクセルでプリントを作ろうとしたきっかけがこのプリントでした。それを改作したものです。
1200×4通りのパターンから16題セレクトするようになっています。
パターン作成のため使用したマクロは、ワークシート上にテキストとして書いておきました。1度使うだけなのでいい加減なものです。
千五百位関数が埋め込まれていますが、計算が重くなることは全くありません。コンピュータの進歩はすごいものです。

割合と速度の指導-かけわり図・田の字表・4ます図

学校を離れ、近所の子供たちの数学を見るようになって改めて痛感するのだが、割合や速度の計算を苦手とする子は多い。子供たちにどう教えようか模索しているうちに、この4ます図に出会った。(不勉強の至りである。)特に誰かの発明と言うより、様々な方が工夫し使ってこられたようである。一部の参考書に登場する。インターネット上にも様々なコメントがある。例えばこちら。また呼び名も様々、書き方も様々。一応整理してみる。

例1 一人3個ずつ、5人に、アメを配ると合わせて何個になりますか。 kakewari1

これを、次のような表にする。

kakewari2この表記はかけ算の性質をよく表している。上の問で言えば
(一人あたりのアメの量)×(人数)=全体のアメの量
単位で言うと
(個/人)×(人)=(個)
3つの違った単位があらわれる。面積でも、実は
(m2/m)×(m)=m2
なのだから。
この図を通して逆に3つの単位の関係を考えることができる。
同時に、割り算には2つの種類があることを、単純に表現してくれる。
例1’15個のアメを3個ずつ配ると何人に配ることができますか。

kakewari3例1’’15個のアメを5人で分けると一人あたり何個ですか。

kakewari4この関係が小学校低学年でたたき込まれていれば、高学年で苦労することはないはずだ。
先のリンクにあった問題
問題 畑1平方メートルに0.6Lの液体肥料をまきたい。肥料は0.45Lある。
何平方メートルの畑にまけるか。
図にできれば簡単に解ける。

kakewari5

この図はそのまま割合に移行できる。
例2 3の5倍はいくらですか。

kakewari2

割合計算が、かけ算の抽象化であることを図が教えてくれる。
まず整数値で習熟した後
例3 300円は400円の何倍ですか。

kakewari6速さについても同様
例4 1時間に3km歩くとき5時間で何キロ歩けますか。

kakewari2速さを苦手にする生徒を見ていると、速度を割合だと考えているように思われる。割合は、同じ単位の二つの量の比だから、「時間」=「割合」と教えるべきなのだ。田の字では、割合・倍の欄に時間が入る。

一般には

kakewari65高校の物理で移動距離を v-t グラフの面積で表わすことにつながる。
等速運動

kakewari7等加速度運動

kakewari8

広く行われているT字による表現、いわゆる「はじき」は、3つの単位の関係を上手く表現しているとは言い難い。

kakewari9中1で登場する正比例の関係は

kakewari10微積分学の基本定理も図にするとこうなるだろう。

kakewari11

また、濃度の問題
例5 食塩20gで8パーセントの食塩水を作ると全体の重さはいくらか。

kakewari12このように、積に関する4マス図は、積の概念を一般的に表現してくれる。
左下の1に手を付ければ図は比例式一般をあつかうことができる。
2:6=5:15
は、4マス図で表現すれば、

kakewari13このとき、6×5=2×15
斜めのかけ算は等しく、縦どうし、横どうしの割り算は等しい。
小学校2年の算数から、中学生の理科まで統一的にこの図で説明してくれたら、少しは理系離れが食い止められるのではないかと思うのだが如何だろう。

《追記》 エクセルでプリント の項に『田の字表』を取り入れた作問ワークシートを追加。お試し下さい。私自身、小学校の算数でつまずいた中学生に使用して大変効率的でした。